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見えないものを見る

実を言うと、とても報道写真がすきです。

世界を見る目
世界を映す目

2つの写真展を観てきました。

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ひとつは、毎年観に行く
DAYS JAPANというフォトジャーナル紙の写真展。
「世界の未来をつくるために」三軒茶屋キャロットタワーにて。


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もうひとつは、「AP通信が捉えた世界」東京駅にて。


「目」についてどう思いますか。


どちらも、世界の現状をジャーナリズムの視点でとらえた写真展です。
とてもくるしい。
とてもかなしい。
いたい。いたい。なぜ。なぜ。
そんな気持ちに憑りつかれて、途方に暮れてしまう。

DAYS JAPANについては特にそうです。

幼くして銃を持たされた童。
自由な結婚が許されぬアフリカの女。
先進国のゴミを拾って生活の糧をつくる青年。
泥水を飲んで喉の渇きを癒す家族。
故郷が水の底に沈んでしまい、立ち尽くす親子。

写真はいつもいまそこにある現実を私たちに伝えてくれます。

まだ大学生のころに、
ある新聞記者の方のお話しを聞く機会がありました。

「僕はね」

「38度線の取材をずうっとしていたんですけど」

その方は変に光のない目で、ひどく落ち着いた声でお話し下さいました。

「びっくりしたことがあったんです。
最初、”線”の南側(韓国)の側で取材を進めました。
南の兵士は大変フレンドリーで、私たち取材班にとても良くしてくれた。
南側から見る北(北朝鮮)の兵士たちは目だけがギラギラと光り、
微動だにせず、こちらを見つめていた。
とても恐ろしかった。」

「数日後、奇縁なことに今度は
北の領地を取材することになりました。あの不気味な北の兵士たちと
接するかと思うと、恐ろしくて・・・
しかし、いざ北の領地に行ってみると、
あの目をギラギラに光らせた兵士たちは、
とても勤勉で、吃驚するほど誠実な対応をしてくれました」

「反対に、北側から臨んだ南側の兵士たちは、
驚くほど怠惰で、ガムをクチャクチャと噛みながら
終始たわいもない話に興じながら虚空を見上げているように見えました。
あのフレンドリーな兵士たちが、違う視点で見ると
ひどく浅はかで幼いただの若者で見えました。
私はその時から自分が見ている世界が、ホントウかどうか、
終始疑うようになりました。」


目。

このお話しを聞いてから、目、に対する考え方が大きく変わったように感じます。


戦争も、自然災害も、世界に蔓延する強盗も性犯罪も暴力も疫病も、
「わたし」の目線にたてば、いくらでも意見できる。


いや!とか
どうして!とか、
なくしてしまえばいい!とか。
NO!なんていくらでも言える。


だけどだけど、
そんな自分の主観を超えたひとつのフラットな”点”で
写真は自分の第3の目として、今そこにある現実を人々に伝えてくれるのかなと思います。
そうして私はそういう目をひどく切なくて尊いものだと思う。
見えないものを見たいから、写真を撮るんだ。と
尊敬する写真家の十文字美信先生がおっしゃっていました。

「安全」だと言われていた北アフリカでは、
若者たちが革命のために蜂起している。
暗黙されていたずさんな財政は、一つが明るみに出ると、積み木崩しのようにぼろぼろに崩れて。
どっちが仕掛けた?なんていう間もなく、暴力は連鎖する。

見えないものを見たい。
自分の目では見えないものを。
2つの目の向こうにあるものを。
そう思います。それしかできない。

いつも、ファインダーを通して、
自分の生きる世界の
ことばでも、絵でも描けないもう一つの顔を
うつしたいなぁ と切に願っているこのごろです。
うつしたい。 うつす力がほしい。




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